設立趣旨

我が国の自殺者数は、年間約3万人。一日平均70人超です。既遂する人の10倍はいると言われる未遂者も含めれば、毎日約1000人が、自殺を試みている計算になります。人口10万人当たりの年間自殺者数を示す自殺率は、世界第8位とG7の中で群を抜いて高く、米国の2倍、英国の3倍にも上ります。

 遺される家族も増え続けています。2008年に行われた試算では、いま全国に自死遺族(家族を自殺で亡くした遺族)は300万人いるとされ、自殺による悲しみの連鎖が、社会全体に止め処なく広がっているのが現状です。

 

なお、「自殺」といっても、その多くは「追い込まれた末の死」であり、自らの自由意思に基づいて死を選んでいるわけではありません。ある民間団体の調査によれば、自殺で亡くなった人は平均4つの要因を抱えており、生きる道を選択できるだけの支援を得られれば、多くは「自殺」ではなく「生きる道」を選びます。社会的な取組によって防ぐことができる死、守ることのできる命は、決して少なくないのです。

 2006年に「自殺対策基本法」が議員立法として作られて以降、我が国の自殺対策は、一歩ずつ進められてきました。2012年に改訂された「自殺総合対策大綱」においても、「誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現をめざして」という副題が掲げられ、社会全体で行うべき自殺対策の骨格が示されました。全国の民間団体や市区町村のネットワークが中心になって取り組んできたこともあり、2010年から年間の自殺者数が減少し始め、2012年の自殺者数は15年ぶりに3万人を下回っています。

 

 しかし、それでもまだ2万7858人と年間3万人近くが自殺で亡くなっている現実に変わりはありません。近年特に若年世代の自殺が深刻化していることもあり、まったく楽観できる状態にはないのです。むしろ、現実に根ざした最も効果的な自殺対策を推進するため、関連する社会科学とより一層連携した自殺対策の政策立案の体制を整備し、大綱が示す自殺と社会の関わりにも十分配慮した総合対策の理念と骨格を、どう具体的な施策として全国の現場に根付かせていくか。これまで以上に、いま政治が果たすべき役割が大きくなっているのです。

政治家の使命は、国民の命を守ること。本人にとっても家族にとっても、「自殺」という過酷な死を強いられる人を、これ以上増やさないことです。2006年に「自殺対策基本法」を作るところから、現場で活動する民間団体と積極的に連携し、党派を超えて活動してきた「自殺対策を推進する議員有志の会」は、この度、「自殺対策を推進する議員の会」と名称をあらため超党派の議員連盟として、「誰も自殺に追い込まれることのない社会」の実現のために、自殺対策という「生きる支援」「いのちへの支援」を、さらに踏み込んで推進していく決意です。

 

2013年10月

 

呼びかけ人 (50音順)

石井みどり 尾辻秀久 川田龍平 大門実紀史 武見敬三 谷合正明 

津田弥太郎 福島みずほ 柳澤光美 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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